目次 Contents
千年続く日本最強最古の縁結びパワースポット 八重垣神社(島根県松江)
島根県と言えば出雲大社を始めとして多くの神社、稲佐の浜、日御碕、玉造温泉に松江城などなど観光スポット盛り沢山の観光地です。空からも陸からも便利に行けますが、やはり最低2日、もしくは2泊3日の旅をおススメします。有名な出雲大社に参拝するだけでも休憩したりお昼を食べたりしていると半日はあっという間に過ぎてしまいます。その後で神々が降臨したと言われる日本神話の起源となる岩佐(いわさ)の浜まで足を伸ばすと飽和状態の過酷な旅になってしまいます。ましてや、’日昇る東の伊勢神宮(いせじんぐう)、日沈む西の日御碕神社(ひのさきじんじゃ)’と謳われる日本の夜をお守りになる日御碕神社のある日御碕、そして松江まで出て、松江城へ行き、風情のある城下町を散策し、辺鄙で田舎の森の中にある八重垣神社まで行くとなれば最低でも2日は予定に入れておきたいですね。わたしは欲張りですが、玉造温泉(たまつくりおんせん)へも絶対行きたいです。
最強パワースポット八重垣神社(やえがきじんじゃ)とは?
若い女性たちには大変人気な’縁結び’の神社で驚異のパワースポットとも呼ばれ近年では女性観光客が大勢参拝に行き、境内の中の佐久佐女(さくさめ)の森にある”鏡の池”で行われる縁結びの占いくじがとても有名です。またこの由緒正しい神社は古代日本の結婚発祥の地でもあります。みなさんも一度は耳にしたことのある日本神話の’八岐大蛇(ヤマタノオロチ)’を須佐之男命(スサノオノミコト)が成敗し、稲田姫命(イナタヒメノミコト)を救い、妻としてめとり、この出雲の地を治めたまさに結婚発祥の地なのです。その結婚の喜びをスサノオは後に和歌に詠み、残しています。日本最古の和歌になります。
”八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に(つまごみ) 八重垣つくる その八重垣を”
出典:古事記より
八重垣のお蔭で姫をゲットした喜びを表現した歌です。これから詳しくご説明しますね。
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)伝説 パワースポットの由来
古代出雲の圀ではヤマタノオロチと呼ばれる8っつの首を持った大蛇が暴れ、人身御供(ひとみごくう)として人間を喰らっていました。イナタヒメも次は我が身と恐怖に震える中、イナタヒメの周りに何十にも重なる八重垣を作り守り、スサノオはヤマタノオロチと戦い、退治し、出雲の国を治めました。イナタヒメが佐久佐女(さくさめ)の森の中で幾層にも重なる八重垣に護られスサノオを待つ間、鏡の代わりに使っていたのが今も現存する’鏡の池’です。その池の水を飲み、透明な水面(みなも)に我が身を映し鏡とし、また池の中にお供えをしてスサノオの無事を祈り続けたそうです。
驚いたことに神話通り、この鏡の池からはお供え物を入れたであろう土器が池の底から見つかっているそうです。この池は不思議ですが千年経った今でも晴れの日の池の水は顔を映すほどに透きとおっています。雨の日には多少水がよどんでしまいますが、きれいなエメラルドグリーンでそれは神秘的です。こうしたイナタヒメの、スサノオの無事を祈る行為がいつしか池にお供えをして信心する風習が生まれ、お供え物の代わりにお金を供えたりすることとつながって行くのですが、やはり神聖な儀式、直接お金を投げ入れるのではなく、和紙に添えてお金を池にお供えし、池に沈めた(鎮めた)ことから現代の池では和紙でできた占いの紙に硬貨を添えて沈めるというように長い長い時を経て移り変わっていったようです。
なぜ神社では柏手(かしわで)を打つのか?
神社に参拝に行く時は両手と口を水で清め、一礼二拍手一礼をします。千年も前からわれわれ日本人は神様と関係を結ぶためにみことのり(詔、または勅と書きます)という言葉があり、それは言葉で宣言するという意味です。神璽(しんじ)では神にお仕えする者が口にして宣言する言葉は神の御前で祝詞(のりと)となり、自分の所有物または自分の身体から何かを’放つ’、手放して神とご縁を結ぶという考えで、手放すまたは放つものは所有物のお金や財、身体からは髪、祝詞などの言葉、柏手などによる音や音波でも何でもよかったのです。そのために神社で参拝する際に柏手を打って音を自分から放ち、千年もの長い間神とご縁を結んできました。魏志倭人伝にも柏手を打つ、または叩く日本人が記されています。これは日本人独特の神様との契約の仕方で山でも川でも岩でも、そして池であっても言葉や音で神様とご縁を結び、そこに神聖な神を降ろして宿らせお祀りをしてきたわけです。日本神話から現代まで千年の時を経て多くが繋がって独自の文化を形成したようです。己が言葉と言う音を放って宣言する勅、言霊と言う概念につながっていくのですね。
神秘的な鏡の池の紙くじ占い
鳥居の脇で一礼をし、鳥居をくぐると左手の建物の中にこれまた日本最古の神社の壁画が飾られており、必見です。その右手では御守りやおみくじがあります。セルフサービスで紙くじ(占い)が100円で売られています。沢山の紙の上にちょこんと石が乗ってる感じでなんとものどかです。参拝を済まして縁結びの神様とご縁を結び、購入した紙くじを持って、いざ、鏡の池へ出陣です。
ご本堂の裏側に佐久佐女の森があります。新緑深い森の中の中間ほどに鏡の池はあります。まずご本堂の脇の小さな橋を渡ると見事に育った椿の木々が並びます。その美しく並ぶ椿の木々の中に、地からは別々で育ってきた二本の椿が地上でお互いに複雑に絡み合い、長い年月を掛けてやがて1本の椿の木になった見事な’夫婦椿’が三本、その存在感をアピールしています。夫婦円満の神社でもあり、ここの御守りは愛らしい椿のモチーフにしてちりめんで作られています。お土産には絶対欲しいアイテムです。
深緑麗しい心地の良い森を抜けて行くと鏡の池に辿り着きます。池の前には真剣かつ神妙な顔つきの女性たち、つい自分も緊張します。紙くじの薄い和紙のような紙をいよいよ池に浮かべようとすると、水面に映る自分の顔が緊張でこわばっています。そんな自分の顔に照れ笑いしながら、そーっと紙を浮かばせるとうっすらと文字が浮き上がって来ました。これがおみくじで、短いものですが、大吉とか吉とか文言が書いてあります。例えば’待ち人来たり 末吉’といった感じですが、文言は結構深いです。なかなか考えさせられました。そして硬貨(5円とか10円とか)を浮いている紙の真ん中あたりに静かに乗せます。周りの女の子たちは10円とか100円とかまちまちでした。わたしはなかなか来れない土地なので奮発して100円でした。
ちなみに池に浮かんだ紙が
すぐ沈む → ご縁が早い
遅く沈む → ご縁が遅い
近くに沈む → ご縁は身近にあるまたは身近な人
遠くに沈む → ご縁は遠いまたは遠方の人
5分以内に沈む → 出会いは近い
5分以内に沈まない → 出会いはまだまだのよう
という占いになります。
昭和🐧さん:
🐧のはなかなか長い間ピクリともせず、終いにはズルいけど、ふぅーと息を吹きかけて沈む応援までしたのに正直ビックリするほど沈むのに時間が掛かったのー。😢 イライラ、ソワソワしているとおそらく近所に住む方が”大丈夫よ、この池の神の使いのイモリが沈むように池の中からそっとお手伝いをしてくれるから絶対沈むのよ”となぐさめてくれたけど、恥ずかしいやら、悲しいやらで……やれやれでした。とほほです。若い女の子たちはきゃぴきゃぴと誰が一番早くお嫁に行くかを沈み方の早さで競い合っててね。もしあの中にいたら、おそらくビリ、最後の売れ残り確実だったと思うの。😢
大正ふくろうばあちゃん:
何度でも挑戦するこっちゃ!
八重垣神社へのアクセス、交通手段
八重垣神社
〒690-0035 島根県松江市佐草町220-6
JR松江駅から路線バスが出ています。
駅前のバスターミナルの4⃣番バス停です。
いつも大失態をするのですが、不思議なことに日本は各地域ごとでバスの乗車が前からか、後ろからかバラバラなので旅行に行く度にどっちから乗ったら正解なのかわからずに結局大失態をしでかして現地の人々に’よそもん’だとバレてしまいます。本当はわたしはここに住んでるのよって感じで格好良く自然に振舞いたいのですが。そんなちょっぴりどんくさいのが愛嬌のわたしやあなたのために、松江は’後ろから乗車、前から下車’です。
20分の乗車で片道の料金は250円でした。
これも’ちょっぴりどんくさいのが愛嬌の方々’へのアドバイスですが、後ろから乗車した際に乗車券を取ることをお忘れないようにしてください。
バスで20分とは言え八重垣神社は山のふもと、辺鄙で森の中の田舎です。バスの帰りの時刻表はくれぐれもチェックしてメモしてください。田舎あるあるは交通機関のサービス時間の短さや限定され驚きの少ない本数です。
昭和🐧さん:
🐧はむかしパリに住んでいた時、子供の頃からずっとあこがれていたフランスのパリ郊外にあるバルビゾンという村をひとり旅行?いや放浪してたら祝日でまったく交通機関がなく、タクシーさえなくて仕方なく村から村へ途方もなく長い道のり、それは一日中を歩き続けたことがあります。日焼けで鼻の頭が真っ赤になりました。靴擦れで可哀相なほど痛かったの。あんな経験は今後二度としたくない!とこころに決めて以来、バスの時刻表は必ずメモリます。田舎をなめちゃダメよー。
”縁結びパーフェクトチケット”
出雲縁結び空港から来られる場合は空港からリムジン高速バスでJR松江駅まで移動することになります。およそ1000円+消費税くらいです。帰りの往復でもうすでに2000円、絶対的にお得です。空港から島根旅行を始める方は飛行機が着いたらその足で空港内の空港インフォメーションセンターで”縁結びパーフェクトチケット”を購入することをおススメします。3日間有効で3000円なのですが、これでリムジン高速バス(リムジンバス出雲空港線)も乗車出来ますし、市バス、一畑電車が乗り放題で観光施設などの割引付きも含まれていて超お得です。
ただし、JRなど新幹線利用の方、1日しか滞在しない方にはお勧めしませんし、JRには使用出来ません。それでも2日、3日滞在する方にはおススメです。JR松江駅前の一畑トラベルサービス松江駅前、一畑電車出雲大社前駅などでも購入できます。
島根県内の公共施設(博物館、美術館など)へ行かれる場合は必ず”縁結びパーフェクトチケット”を提示して見てください。団体料金に割引されたり、レストランやカフェなど県内の飲食店さんやお土産物販売店さんでも割引やおまけなどがあることがあるそうですよ。
無料送迎バスも利用してみる
わたしは玉造温泉に宿泊をしたので八重垣神社まではこの無料送迎バスを利用しました。玉造温泉街近くにいずもまがたまの里伝承館から1日に3本八重垣神社に向けて無料送迎バスが出ています。1日3本ですしお休みや変更もありますので必ず現地でご確認ください。特に玉造温泉にまた帰る場合は最終の時刻に気を付けてください。確か夕方の4時くらいで終わってしまっていたと記憶しています。
いずもまがたまの里伝承館
〒690-0202 島根県松江市玉湯町湯町1755-1
まとめと🐧おまけ
日本の神様は八百万(やおろず)の神といわれるだけあって日本中には沢山の神社があります。この八重垣神社のように須佐之男命(スサノオノミコト)が祭神の神社も全国に少なくとも8つ、そこから派生した小さな地方神社も入れればより多くなることと思われます。その神社それぞれに歴史や神話があるとすれば興味深いことですね。池ではありませんが京都の鴨川の上流にある貴船神社にも有名な水占いがあり、人気を博しています。京都という世界有数の観光地であることもあり、最近では海外からの観光客用にこの水占いもQRコードを利用して占いが英語や中国語に瞬時に翻訳される機能をつけたそうです。
🐧おまけ
必ずまたリベンジに行きます!
今度八重垣神社を訪ねる時は先に玉造温泉で身体を清めて雑念を払ってからなるべく雨の日に、500円玉で雨粒と500円玉の重さを味方につけて必ず5分以内に沈めます。。。( ´∀` )
この記事へのコメントはありません。